ウォーキングで見つけた野の花

コロナ騒ぎで街には出ず、閉塞感にイライラしてしまうこの頃です。このイライラ感を和らげるのに、従来続けているウォーキングが効果を発揮しています。

柏に住んでいますが、10分程歩けば、森の中の散歩道があり、あまり人ともすれ違わずにウォーキングが楽しめるので、感染リスクも低いのではと思います。この辺りは、江戸時代には、徳川将軍家の馬の放牧場となっていた「小金牧」という広大な台地の北の端に当たる地域で、宅地開発が進んでいないところは、当時からの森や林の緑が比較的豊かです。谷あいには、泉が湧く場所も多く、柏市浄水場の地下水を汲み上げる井戸がいくつもあります。

春に森の中を散策していると、足元にいろんな野の花が咲いているのに気づき、その可憐な姿に心が和みます。特に今年は、コロナ騒ぎで落ち着かい気持ちが癒されます。森では、3月下旬から、山桜やこぶしの花などが一斉に咲きますが、これが散る頃、小さな菫の花が咲き始める群落があります。薄紫のつぼ菫が見事です。その中に、濃い紫や純白の菫が混じります。純白の菫が最も可憐で大好きです。その他にも名前もわからない黄色、ピンクなどの色をしたいろんな野の花を見つけることができます。また、羊歯類の芽吹き、木々の芽吹きも綺麗です。自然が創り出す幾何学模様の造形に感動さえ覚えます。

たらの芽、山椒といった山菜も採れます。今年も山椒の葉をたくさん摘んで来て、灰汁抜きをしたあと、お酒で茹で、これに白だしと醤油で味を付け、「木の芽炊き」を作りました。京都などでは、市販もされていますが、温かいご飯に乗せたり、おにぎりに入れたりして、春の息吹の香りを楽しみます。独特の香りが最高です。たらの芽は天ぷらが定番ですが、お味噌汁の具や胡麻あえにしても美味しいです。とても、素朴ですが、自分で摘んだものを自分でいただく贅沢が楽しめます。

1年中歩いていますが、3~4月のこの時期の森が最も美しく、毎日歩くのが楽しみです。みなさんも、それぞれの春を見つけて、心癒されながら散歩されては如何でしょうか。もちろん、コロナに感染しないように万全の対策を立て、人があまり密集しないルートを探して下さい。