フレンチ ティエリー・マルクス・サロン 2

丸い蓋をされた小さめの重箱がサーブされ、中には何種類ものかわいいデザートが並んでいる。いずれもパティシエの腕もかなりのレベルと思われる逸品。彩も味も粋だ。イランイランは香水の香りが素敵だ。初めていただくものだ。フィリピン産が大半で、タガログ語で、「花の中の花」、「最高に素敵な花」という意味。シャネル5番にも使われているらしい。友人ははっかくにも似た香りを感じたというが、いかにもオリエンタルで爽やかながら艶めかしい。

デザート お重
・デセール1 イランイラン、香水のように華やかな香り。身に纏いたい。アボカドピューレ。
・デセール2 プロヴァンスの名産を集める。アプリコット、ヌガー、塩レモンのコンフィ。ソルベ。ミルクチョコ。
・デセール3  帽子の下に、洋梨ババロア洋梨のソテー、コンポート。本山葵。ホワイトチョコ。

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ババオラム
サヴァラン生地にレーズンコンフィが入っています。ふわふわしたブリオッシュの下にはバニラのクリーム、上から大量のパッションフルーツ入りラム酒利かせたシロップソースがかかっている。ほんのり柑橘系オレンジの香りがして、甘さも適度で押さえめ。

ミニャルディーズ 『イランイランのマカロン
・ルビーチョコ、ココナッツ
・イランイランのマカロン
・ライチのゼリー
・シナモンとバニラのシュークリーム

【ドリンク】
「コーヒー」
「現代的な料理で、クラシックとイノベーションが共存しています。素材の味を尊重し、余計な手を加えないこと、

食感の工夫、食材の温度を大切にしています、」とはマルクス氏の言葉。店を出るときに、忙しい中を、「如何でしたか」と名刺を差出し、玄関まで見送ってくれたのは、マルクスシェフが絶大な信頼を寄せる女性エグゼクティブシェフの小泉さん。優しい女性らしい笑顔も印象的。その料理は、師のクラシカルなスタイルに、彼女の粋でクリスタルな感性がプラスされている印象を受けた。立地や空間、雰囲気、料理、サービスいずれも、期待して訪問して良かったという印象が残り、これまでのフレンチとは少し異なる新しい何かを感じさせてくれるレストランであった。

 
【ワインペアリング】
Ferrari Maximum Rose(トレンティーノ・アルト・アディジェ)
ピノ・ネロ、シャルドネのロゼ。
Pascal Doquet Champagne Grand Cru Coeur de Terroir Le Mesnil-sur-Oger 2005(シャンパーニュ
シャルドネシャンパーニュ
■Domaine Philippe Vandelle Chardonnay L'Etoile 2014(ジュラ/レトワール)
シャルドネの白。
■Albariño Do Ferreiro 2017(スペイン/ガリシア
アルバリーニョの白。
■Art Terra Curtimenta Casa Agricola Alexandre Relvas Lda. 2018(ポルトガル/アレンテジャーノ)
アンタンヴァス、アリント、ヴィオニエの白。